工匠の小林です。
新築住宅の管理、積算、設計から施工までを担当させて頂いております。
昨年より手掛けていましたが、いよいよ竣工を迎えお引き渡しになりました。
今回は大工による、墨付け、手刻みによる加工なので色々と勉強させて貰いました。
お客様のご希望により、間取り以外の納まり、仕様部材等は自由に提案させて頂きました。
そのおかげで、近年住宅でなかなか需要が少なくなった『大黒柱』や、
『丸太の小屋組』等を手掛けさせて貰いました。
大黒柱は茨城県産の欅を、丸太等は埼玉県秩父市産のものを使用しました。
取り扱う産地により、『木の癖』、『ねばり』、『強度』等が異なるため
仕様箇所を決める際には十分注意をしました。
また玄関には、欅の『框』、『式台』を納めて和モダンを演出しました。
玄関ホールは、まず入った時の第一印象になり大事なので特別な空間になるように心掛けました。
欅の框、式台を始め、間仕切りには『竹』を、土台下の基礎の立ち上がり部には米杉を使用しました。
照明も和風なものを提案させて頂き、大変喜んで頂きました。
階段には、吉野檜の太鼓梁を扱い、段板を差して他ではなかなか見ない階段を造りました。
吉野檜は癖が少なく、ささら桁にするには最適でした。
これから、年数が経つにつれて乾燥を伴い割れやヒビを生じると思いますが、
決して壊れるためではなく、より木のもつ粘りや強さが増してくるためですので、
経年変化が楽しみです。
竣工を迎えましたが、これから家具工事等も控えていますので、また色々と提案させて頂き
『開放的で仕切りがなく、家族の会話が弾む場所』のコンセプトの元に進めて行きたいと思います。
古民家再生を行い、私たちらしい暮らしを叶えたい。
他社で診てもらったら「建て替えた方が」と勧められたが、本当にそうなのか?
予算や間取りなど相談したい。