工匠大工の中田です。
今回はお寺の客殿という建物の墨付けを担当しています。
客殿というのは本堂の次に大きな建物で、
主に法事や集会等の来訪者を招き入れる時に使用されるものです。
何十人もの人が集うわけですから、当然広い空間の部屋が必要になってきます。
そうしますと柱と柱、壁から壁まで届くような長い梁が必要になってきます。
そして、その梁を十字に重ねることにより更に強度を強くし、
何百年も耐えられる広間をつくるのです。
梁は製材の段階で、なるべく原形をのこしています。
曲がった木材はなるべくその特徴を生かしつつ、
組み合わせる時は、その木同士の相性を考えながら墨付けを進めていきます。
木の素性を見抜けるかどうかが、この“墨付け”という作業の肝になります。
宮大工の名士が、木組みと人組は同じだと言っていましたが、
正にその通りだと実感しています。
私はまだまだ若輩者ですが、その境地に辿り着けるよう
心を込めて墨をつけていきたいと思っています。
古民家再生を行い、私たちらしい暮らしを叶えたい。
他社で診てもらったら「建て替えた方が」と勧められたが、本当にそうなのか?
予算や間取りなど相談したい。